「バーナム」は、ピアノ初心者から中級者までが楽しみながら基礎テクニックを身につけられるピアノ教本です。
特に“棒人間”のキャラクターが登場する独特のイラストが特徴で、子どもを中心に幅広い学習者のモチベーションを引き上げる工夫が盛り込まれています。
本記事では、「バーナム」の特徴や学習法、他の教本との比較などをわかりやすく解説します。
ピアノ教本「バーナム」とは?

バーナムの歴史と概要
- 簡単で短い曲が多数収録されていて、取り組みやすい。
- “棒人間”のキャラクターが登場するユニークなイラストが特徴的
- 音階やリズム・指の独立性といった基礎的な要素を、遊び感覚で学べる
「バーナム」は、アメリカの教育者エドナ・メイ・バーナム(Edna Mae Burnam)が作成したピアノ練習書シリーズです。
子ども向け教材として広く普及していますが、初歩を楽しく復習したい大人にもおすすめです。
バーナムはなぜ有名?

- 棒人間のイラストがユニーク:直感的に動きをイメージしやすい“棒人間”のイラストが描かれており、子どもの学習意欲を引き出します。
- 短い曲(エクササイズ)で達成感を得やすい:一つひとつの曲が短めで、少ない練習時間でも「1曲仕上げた!」という喜びを味わいやすい。
- テクニックと音楽性の導入がスムーズ:右手・左手の基本的な指使いから、簡単な和音、リズムバリエーションなどを無理なく学べる構成。
VRピアノゲーム「Sigure」にも、バーナムのように短い曲で練習できる上達プログラム「ステップアップ30」を用意しているので、初心者の方におすすめです。
バーナムの特徴

メリット
◯視覚的な楽しさでモチベーションが続く
棒人間キャラクターによるイラストのおかげで、子どもが飽きにくく取り組みやすい。
◯曲が短く、練習時間を調整しやすい
1~2分程度で繰り返せる小曲が多いので、忙しい日でも少しずつ進められる。
◯基礎力を段階的に習得
連打やアルペジオなどの要素も、無理なく初心者が理解できるようにステップアップ方式で収録。
デメリット
◻︎物足りなさを感じる場合も
上達が早い学習者や大人には、短い曲中心の構成がやや簡単すぎると感じられるかもしれません。
◻︎大人にはイラストが子ども向けに映ることがある
棒人間キャラクターは子どもに好評だが、大人は好みが分かれることも。
◻︎音楽理論の深い解説は少ない
遊びながら学べる構成が中心のため、楽典や理論をしっかり学びたい人には別教材の併用が必要です。
バーナムの効果的な学習方法
バーナムの学習方法について、練習のコツとモチベーションを維持する方法をまとめました。
練習のコツ

◯1回の練習で複数の小曲に取り組む
バーナムの曲は短いので、1日2~3曲をサラッと復習・練習し、飽きずに進める。
◯イラストの動きを真似してイメージを膨らませる
棒人間キャラクターが示す動きから「どのように弾くか」を具体的に想像すると理解が深まる。
◯早すぎるテンポにしない
初心者にとっては指の動きを丁寧に確認しながら進めるのが重要。リズムや音を正確に捉えることが基礎力向上につながる。
モチベーションを維持するポイント

◯小さな目標を設定
「今日中にこの曲を両手で弾けるようにする」といった短期目標をこまめに作り、達成感を味わう。
◯苦手部分を部分練習する
1曲が短いので、指使いなど苦手箇所だけを集中的に練習して克服する。
◯ほかの曲やポップスと並行
バーナムだけでは物足りなくなったら、好きな曲や簡単なポップス譜を挟んで練習にメリハリをつける。
バーナム以外のピアノ教本との比較
バイエル

難易度・学習段階:完全初心者~初級
主な特徴
音符の読み方やリズムなど、ピアノの土台を体系的に学ぶ
併用例
バイエルの練習前にバーナムの短曲でウォーミングアップをすると、リズム感や指の使い方をスムーズに身につけられる
ブルグミュラー

難易度・学習段階:バイエル修了後~初級~中級手前
主な特徴
美しいメロディと表現力を養う25の練習曲
おすすめの使い方
バーナムで基礎を固めた後に、ブルグミュラーで少し長い曲や表情づけを学ぶと効率的
ツェルニー

難易度・学習段階:初級~上級(30番、40番、50番など)
主な特徴
指の独立性や高速パッセージなど、より高度な技術を育成する練習曲
おすすめの使い方
バーナムの短いエクササイズから始めて指を慣らしたうえで、ツェルニーの難易度が高い練習に挑む
ハノン

難易度・学習段階:初級~上級まで幅広く活用可能
主な特徴
指の運動能力を集中的に鍛え、スケールや連打などの基礎を固める
おすすめの使い方
バーナムで楽しく練習した後に、ハノンで特定のテクニックを強化するとバランス良く学習できる
インヴェンション(バッハ)

難易度・学習段階:中級以降
主な特徴
2声・3声の多声音楽を学び、左右の手の独立を追求
おすすめの使い方
バーナムで基礎を固めた後に、インヴェンションで複雑な音の重なりに挑戦
ソナチネアルバム

難易度・学習段階:中級(ツェルニー30番やインヴェンションと並行)
主な特徴
古典派のソナタ形式を学びながら曲の構成理解を深める
おすすめの使い方
バーナムは主に導入~初級の練習に使われるため、その後はソナチネアルバムで大曲の準備に移る流れが多い
学習の流れの一例

- バーナム(導入~初級):棒人間キャラクターのイラストで楽しく練習&短い曲を気軽に練習
- バイエル:音符やリズムをさらに体系的に学び、基礎の理論・演奏力をレベルアップ
- ハノン・ツェルニー:指の運動能力を強化し、より高度なテクニックを学習
- ブルグミュラー:美しいメロディや表現力を伸ばす練習曲で、演奏の幅を広げる
- インヴェンション・ソナチネアルバム:多声音楽や古典派の構成力を習得し、中級へステップアップ
バーナムは幼児や低学年など、特に“棒人間”のイラストで視覚的に学ぶ段階におすすめ。
大人の初心者でも、短曲でウォーミングアップに活用可能です。
バーナムの次のステップ:中級者以降の学習プラン

バーナム修了後におすすめの教本・楽曲
◯バイエル・ブルグミュラー
ピアノの基礎的な曲をもう少しじっくり学びたい場合に最適
◯ツェルニー30番・40番
指のテクニックを本格的に強化し、クラシック曲への準備をしたい人向け
◯好きなポップスやアニメ曲
バーナムで身につけたリズム感を活かして、楽しみながら練習を継続
レッスンやオンライン学習との併用
ピアノ教室でのレッスン
バーナムで自主練習をした上で、弾き方を客観的にアドバイスしてもらうと早期上達につながる
オンラインレッスン
自宅でキャラクターのイラストを確認しながら、専門家のレッスンでフォームを正しく修正可能
まとめ:ピアノ教本「バーナム」の上手な活用方法
バーナムは、楽しさと基礎力強化を両立できる優れた導入教材です。
特に棒人間キャラクターによるユーモラスなイラストは、子どもの興味を引き出すだけでなく、弾き方をイメージしやすくしてくれます。
- メリット:短い曲で達成感を得やすく、棒人間イラストがモチベーションを高めてくれる
- デメリット:大人には簡単すぎるケースや、音楽理論の深い部分が不足しがちな面も
- 効果的な学習方法:短時間で複数曲をこなし、苦手箇所を部分練習していく
- 次のステップ:バイエル、ブルグミュラー、ツェルニーなどを組み合わせると、より幅広い演奏力を獲得できる
棒人間のキャラクターと一緒に、まずは楽しみながらピアノの基礎を固めましょう。
その後、他の教本と併用することで、指のテクニックや表現力をさらに高められます。上手にバーナムを活用して、ピアノの練習をスタートさせてください。
VRピアノゲーム「Sigure」には、バーナムのように短い曲で練習できる上達プログラム「ステップアップ30」を用意しているので、初心者の方もぜひ楽しみながら練習してください。