スタッカティッシモ(Staccatissimo)とは、「スタッカート(Staccato)」よりもさらに短く・鋭く音を切る演奏記号のことです。

イタリア語で「最も短い」という意味を持ち、短い音符にさらに強調を加えることで、演奏により強いインパクトやリズムのキレを与えられます。

  • 語源:イタリア語の “staccare(切り離す)” に “-issimo(最上級の意味)” がついた形
  • 特徴:通常のスタッカートよりも短く、はっきりと切り離された音を要求する

スタッカティッシモの記号・楽譜上の表記

スタッカティッシモは、音符の上(または下)にくさび形(▼)のマークが付けられ、通常のスタッカート(ドット)よりも極端に短い音を指示します。

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短さを意識する
スタッカティッシモは「スタッカートよりもさらに短い音」を求められます。

通常のスタッカートと比べて、発音からすぐに鍵盤を離すように心がけてください。

打鍵と離鍵を素早く行う
鍵盤を押す(打鍵)動作もすばやく、離鍵も即座に行うのがスタッカティッシモのポイントです。

指先だけでなく、手首や前腕をリラックスさせたうえで、小さなモーションを素早く繰り返すイメージを持ちましょう。

テンポを落として練習する
いきなり速いテンポで弾くと、音が短く切れずに雑になりがちです。

最初は遅めのテンポで、音を極端に短く切る動作を身につけてから、徐々にテンポを上げると安定して仕上げられます。

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    強弱の幅を広げる
    スタッカティッシモで音を鋭く切りつつも、強弱をコントロールすると、より豊かな表現が可能です。

    ピアニッシモ(pp)からフォルテッシモ(ff)まで試してみると、同じ短い音でも印象が大きく変わります。

    指先の当たり方
    指と鍵盤の当たる位置を微調整すると音色やタッチが変わります。曲の雰囲気に合わせて微妙に使い分けてみてください。

      よくある質問(Q&A)

      ピアノ初心者によくある質問(Q&A)

      Q. スタッカティッシモとスタッカートの違いは何ですか?
      スタッカート(Staccato)よりも、スタッカティッシモ(Staccatissimo)はさらに短く音を切る演奏指示です。

      記号としてはドット(スタッカート)に対して、くさび形(▼)などで表されることが多く、音符の長さがより極端に短くなります。

      Q. 強く叩く必要はありますか?
      スタッカティッシモはあくまでも「音を短く切る」指示であり、必ずしも強い打鍵を求めるわけではありません。

      必要に応じてフォルテやアクセントを加える場合もありますが、強さ以上に打鍵と離鍵を素早く行うことが肝心です。

      Q. ピアノペダルとの併用はどうすればいいでしょう?
      ダンパーペダル(右ペダル)を踏むと音が伸びてしまうため、スタッカティッシモ本来の短さが薄れてしまうことがあります。

      ただし、部分的にペダルを使いながら細かく踏み替える方法もあり、曲の雰囲気や作曲家の意図次第で取り入れてみると面白い効果が得られるでしょう。

      まとめ

      スタッカティッシモ(Staccatissimo) は、通常のスタッカートよりも極端に短い音を求める演奏記号です。

      初心者の方はまず「打鍵と離鍵を素早く行う」ことに集中し、メトロノームを使った遅いテンポ練習から始めると、粒の揃ったスタッカティッシモが身につきやすいです。

      ぜひこの記事を参考に、スタッカティッシモを使いこなし、表現力をアップさせてください!