ショパンの楽曲に挑戦しようとする際、必ずと言っていいほど直面するのが「どの楽譜を買えばいいのか」という悩みです。

特に有名な「ヘンレ版」と「パデレフスキ版」は、楽譜選びの際には常に比較の対象となります。

この記事では、両者の違いを徹底解説し、レベルや目的に合わせた選び方をガイドします。

ショパン楽譜の二大巨頭:ヘンレ版 vs パデレフスキ版

ショパンの楽譜には多くの出版社から様々な版が出ていますが、世界的に最も普及しているのがドイツのヘンレ社と、ポーランドのパデレフスキ版(PWM社)です。

比較表:ヘンレ版とパデレフスキ版の違い

項目ヘンレ版 (Henle)パデレフスキ版 (Paderewski)
編集方針原典版 (Urtext):作曲家の意図を忠実に再現実用版:ポーランドの伝統的な演奏解釈を反映
紙の色・質淡いクリーム色(目に優しく、高級感がある)白(現在の新版は白が多い)
製本開いたまま固定しやすい(譜面台で閉じない)標準的な製本
指番号必要最低限。校訂者による追加は控えめ比較的多く、実践的な運指が示されている
信頼性全世界のピアニスト・指導者が認める標準ショパンの母国ポーランドの権威ある全集

それぞれの特徴とメリット

ヘンレ版:一生モノの「美しさと正確さ」

ヘンレ版の最大の特徴は、徹底した学術的調査に基づいた「原典版」であることです。

作曲家が書いたままの音符を追求しており、余計な解釈が混じっていないため、長く愛用するのに適しています。

また、クリーム色の紙は舞台の照明の下でも反射しにくく、長時間の練習でも目が疲れにくいという実用的なメリットもあります。

パデレフスキ版:ショパンの「伝統と実用性」

ショパンと同じポーランドで生まれたこの版は、長年「ショパン演奏のスタンダード」として君臨してきました。

かつてポーランドの首相も務めたピアニスト、パデレフスキらが監修しており、ショパン特有の奏法や伝統的な解釈が盛り込まれています。

指番号が充実しているため、独学で練習する人にとっても心強い味方になります。

どっちを買うべき? 選び方の目安

ヘンレ版がおすすめな人

  • 余計な書き込みのない、正確な楽譜を手に入れたい
  • 一生使える、質の高い紙と製本の楽譜が欲しい
  • 先生から「原典版を用意して」と言われた

パデレフスキ版がおすすめな人

  • 「ショパンといえばこれ」という王道の全集で揃えたい
  • ポーランドの伝統的な演奏解釈を参考にしたい
  • 指番号の指示が多い方が安心できる

上級者への補足:エキエル版
現在、ショパン国際コンクールで最も推奨されているのは、さらに最新の研究を反映した「エキエル版(ナショナル・エディション)」です。将来的にコンクールや本格的な演奏を目指すなら、こちらも選択肢に入ります。

初心者におすすめのショパン楽譜

有名な『ワルツ』『ノクターン』や『雨だれ』など、比較的弾きやすい曲だけをまとめた選集から始めるのがおすすめです。

1冊でショパンの魅力を広く知ることができます。

【番外編】楽譜が読めなくても弾けるVRピアノゲーム

VRピアノゲームを活用

ヘンレ版やパデレフスキ版の楽譜は素晴らしいものですが、ショパンの複雑な音符を前に「自分にはまだ早いかも」と立ち止まってしまうこともあるかもしれません。

そんな時は、VRピアノゲーム「Sigure」を試してみませんか?

楽譜不要でショパンを体験: VRピアノゲームなら落ちてくるノーツに合わせて弾くだけ。憧れのショパンの名曲を、今日から両手で奏でる快感を味わえます。

アニソンやJ-POPも充実: ショパンなどのクラシックはもちろん、日本のアニソンの人気楽譜YouTuberのアレンジで演奏できます。

おわりに

まずは、自分が「いいな」と思う1曲を見つけ、その曲が入った楽譜を手にとってみることから始めてみてください。

お気に入りの楽譜は、あなたのピアノ練習をより一層楽しいものにしてくれるはずです。