SNSの動画やアプリの普及で「ピアノは独学でも弾ける」という声が広がる一方、「独学は危険」「途中で挫折した」といった経験談を聞くこともあります。

実際、独学には身体トラブルモチベーション低下などの危険が潜んでいます。

本記事では 、ピアノの独学で陥りやすい5つの失敗とその回避方法を詳しく解説しますので、独学でも正しく上達する道筋を確認してみてください。

フォーム崩れが招く肩こりや腱鞘炎

ピアノ演奏のフォーム崩れが招く肩こりや腱鞘炎

正しいイスの高さと手首の角度が保てないまま練習を重ねると、肩こりや腱鞘炎を起こしてしまうこともあります。

これを防ぐためにも、たまにスマホで演奏姿を撮影し、肘がほぼ直角か、手首が鍵盤と平行かをセルフチェックするようにしましょう。

また、痛みが出たら練習時間をいったん半分に減らし、ストレッチやフォーム確認を優先しましょう。

誤った練習方法では、壁にぶつかることも

誤ったピアノ練習方法では、壁にぶつかることも

初心者が最初から両手で速く弾こうとしたり、ハノンやツェルニーをテンポだけ上げて繰り返したりすると、音色をコントロールする余裕がなくなります。

速い音符ほどどう聴こえるべきかを考えずに練習を続けると、手を痛めるだけでなく耳も育ちません

これを防ぐためにも、片手でテンポを落として指番号を体に覚え込ませてから両手を合わせる段階練習と、録画・録音による客観チェックを取り入れましょう。

リズムと音楽的な表現力が育たない

リズムと音楽的なピアノ表現力が育たない

独学者が楽譜を音符の長さだけで読んでしまうと、、音楽の表現力が抜け落ちます。

結果として「音は合っているのに弾きづらい」「一つ一つの音が美しくない」といった壁に直面します。

回避するためには、メトロノームを常用してリズムの基礎を固めると同時に、自分の耳にとって最も心地良い音を探してみてください。

ペダル頼りによる音の濁り

ピアノのペダル頼りによる音の濁り

指でレガートを作れないままペダルに任せるとハーモニーが濁ってしまい、表現の幅が狭まります。

独学者ほど「ペダルで雰囲気を出す」癖が強まり、後から矯正が難しくなります。

楽譜にペダル記号があっても、最初は外して指だけでレガートを練習します。その上で最小限の踏み替えポイントを録音で確認しながら追加すると、クリアな響きが保てます。

モチベーション低下と挫折

モチベーション低下とピアノの挫折

独学最大のリスクは、行き詰まったときに一人で解決できないことです。

教材選びを誤る、難易度を高く設定し過ぎる、あるいは相談できる相手がいないという状態が続くと、練習期間が空き、再開しても同じ壁にぶつかります。

例えば、4週間で一曲を仕上げるなど短期目標を設定し、達成後に次のレベルへ進むサイクルを作りましょう。演奏動画をSNSに投稿するとモチベーションもアップします。

安全に独学を進めるためのステップ

安全にピアノ独学を進めるためのステップ
  1. 電子ピアノを生活空間に設置し、毎日鍵盤に触れる環境をつくる。
  2. 片手 → 両手 → ペダル の順に練習し、テンポを上げるのは確実に弾けてからにする。
  3. ハノン5分+好きな曲15分 という20分ルーチンで基礎と応用を両立させる。

ピアノ独学の危険を理解して“正しい独学”へ

ピアノ独学の危険を理解して“正しい独学”へ

ピアノ独学は自由度が高く魅力的ですが、フォーム崩れや誤練習、音楽的視野の狭さといった危険もあります。

これらのリスクを認識し、自分の演奏を録画・分析しながら段階的に進めれば、独学でも安全に上達できます。

具体的な練習メニューや練習楽譜を知りたい方は、「ピアノ独学で弾けるようになる!初心者&大人の練習ガイド」で最短ルートを確認し、今日から独学ライフを始めてみてください。