楽譜を目で追っていると、「この音、なんだっけ」と毎回止まってしまう。ピアノを始めた方の多くがここでつまずきます。

音符の位置は、覚えようとして覚えるものではなく、くり返し見て、体で慣れるものです。そこで、五線に出た音符を鍵盤で答えるだけの譜読みトレーニングを作りました。

ブラウザでそのまま動きます。アプリのインストールも会員登録も要りません。ト音記号とヘ音記号のどちらも練習できます。

※音が出ない場合は、消音モードを解除して読み込み直してください。

使い方(3ステップ)
  1. 音部記号を選ぶ
    右手を読みたいなら「ト音記号」、左手なら「ヘ音記号」。両方まとめて練習するなら「両方」を選びます。
  2. 難易度を選ぶ
    最初は「やさしい」で加線のない音だけ。慣れてきたら「ふつう」「むずかしい」で加線のある音まで広げます。
  3. 鍵盤で答える
    五線に出た音符を、下の鍵盤から選んで押します。全10問。間違えた音は最後にまとめて表示されます。

音は実際のピアノを録音したものを使っています。押した瞬間に鳴るので、目で見た位置と、耳で聞いた高さが結びつきます

記号の名前が、そのまま読み方を教えてくれる

いきなり全部の音を覚える必要はありません。基準になる音が1つ分かれば、あとはそこから数えられます

そして、その基準は記号の名前そのものに書いてあります

記号日本語の音名何を指しているか
音記号ト=ソ渦の中心が乗っている線が
音記号ヘ=ファ2つの点が挟んでいる線がファ
日本語の音名は「ハニホヘトイロ」=「ドレミファソラシ」。ハがド、ヘがファ、トがソです。

ト音記号のあの渦は、飾りではありません。渦の中心を通っている線が「ソ」ですよという目印です。ヘ音記号の2つの点も同じで、点で挟んだ線が「ファ」という意味です。

ここさえ押さえておけば、記号を見た瞬間に足場が1つできます。

ト音記号の読み方(右手・高い音)

ト音記号は、ピアノの楽譜では上の段に書かれ、おもに右手が担当します。

五線を下から数えると、それぞれの線と間の音はこうなります。

位置位置
下第1線(加線)(中央ド)第3間
第1線第4線
第1間ファ第4間
第2線(記号の渦の中心)第5線ファ
第2間
第3線

覚え方としては、線と間を分けて読むのが定番です。

  • 線の上に乗っている音(下から)……ミ・ソ・シ・レ・ファ
  • 線と線の間にある音(下から)……ファ・ラ・ド・ミ

ただし、これを暗唱できても実際の譜読みは速くなりません。「下から3番目の線だから……ミ、ソ、シ」と毎回数えていては間に合わないからです。

目標は、数えずに形で分かる状態です。上のトレーニングは、そのために作ってあります。

ヘ音記号の読み方(左手・低い音)

ヘ音記号は下の段に書かれ、おもに左手が担当します。

つまずきやすいのは、ト音記号と同じ場所に書いてあっても、音がまったく違うという点です。たとえば真ん中の線は、ト音記号なら「シ」ですが、ヘ音記号では「レ」になります。

位置位置
第1線第4線ファ(2つの点が挟む線)
第1間第4間
第2線第5線
第2間上第1線(加線)(中央ド)
第3線
第3間
  • 線の上に乗っている音(下から)……ソ・シ・レ・ファ・ラ
  • 線と線の間にある音(下から)……ラ・ド・ミ・ソ

ヘ音記号は後回しにされがちですが、左手が読めないと曲は弾けません。ト音記号がある程度読めるようになったら、早めに手をつけてください。

中央ドを起点にすると、上下がつながる

ピアノの楽譜は、ト音記号とヘ音記号の2段をまとめて使います。この2段組みを大譜表(だいふひょう)と呼びます。

そして、この2つをつなぐ鍵になるのが中央ドです。

書かれる場所中央ドの位置
ト音記号(上の段)五線のに加線を1本ひいた上
ヘ音記号(下の段)五線のに加線を1本ひいた上
見た目は上下逆ですが、鳴らすと同じ高さの、同じ1つの音です。

上の段の一番下と、下の段の一番上が、中央ドで出会っている。そう捉えると、2段がバラバラの記号ではなくひとつながりの音の並びに見えてきます。

実際の鍵盤で位置を確かめたい場合は、こちらもお使いください。

加線が出てきたときの読み方

五線からはみ出した音には、短い線が足されます。これが加線(かせん)です。

加線が2本、3本と増えると、急に読めなくなる方が多いのですが、ルール自体は単純です。

  • 加線も、五線の続きとして同じ間隔で並んでいるだけです
  • 線の上 → 間 → 線の上 → 間 と、1音ずつ交互に上がっていきます
  • 数えるときは、五線の端の音から数え始めるのが確実です

たとえばト音記号なら、第5線がファ。その上の間がソ、加線1本目の上がラ……というように続きます。

上のトレーニングでは、「ふつう」で加線1本、「むずかしい」で加線2本まで出題されます。段階を踏んで慣れてください。

譜読みが速くなる4つのコツ

1. 毎日5分を、まとめて1時間より優先する

譜読みは知識ではなく反射です。週末に1時間まとめてやるより、毎日5分のほうが確実に定着します。上のトレーニングは10問で1分ほどで終わるようにしてあります。

2. 「数えて分かった」で満足しない

ミ・ソ・シ……と数えれば必ず正解にはたどり着きます。ですが、そこで止まるといつまでも数えるクセが残ります

迷った音があったら、その音だけを数回くり返して形で覚え直すようにしてください。

3. 音の高さと、音の長さは分けて練習する

譜読みでつまずく原因は、たいてい2つに分かれます。

  • 音の高さが分からない → このページのトレーニング
  • 音の長さ・リズムが分からない → 音符の種類と長さの練習

両方いっぺんに直そうとすると、どちらも中途半端になります。今日はどちらを鍛えるのかを決めてから始めてください。

4. 弾きたい曲の楽譜を、早い段階で開く

教本だけを進めていると、何のために読めるようになるのかを見失いがちです。

まだ弾けなくてかまいません。好きな曲の楽譜を開いて、最初の1小節だけ音名を読んでみる。それだけで、練習の意味が変わります。

よくある質問

Q1. アプリをインストールしないと使えませんか?

A. 必要ありません。このページに埋め込んであるトレーニングは、ブラウザの中でそのまま動きます。ダウンロードも会員登録も不要です。スマートフォンでもパソコンでも同じように使えます。

Q2. ト音記号とヘ音記号、どちらから覚えるべきですか?

A. 一般的にはト音記号からです。メロディーを担当することが多く、目にする機会が多いからです。

ただし、ト音記号が完璧になるまでヘ音記号を触らない、という進め方はおすすめしません。ト音記号が半分ほど読めるようになったら、ヘ音記号も並行して始めてください。両手で弾くには結局どちらも要ります。

Q3. どのくらいで読めるようになりますか?

A. 個人差が大きいので、「何日で読める」と言い切ることはできません

ただ、目安として使えるのは迷った回数です。10問やって迷いが2回以下になったら、その難易度は身についたと考えて次へ進んでください。逆に5回以上迷うなら、まだその段階です。

Q4. 音符の長さ(何拍伸ばすか)は分かるようになりますか?

A. このトレーニングは音の高さ専用です。音符の長さは扱っていません。

全音符・4分音符・休符などの長さについては、別の記事で解説しています。

Q5. ♯や♭がついた音も練習できますか?

A. 「♯(黒鍵)も出す」にチェックを入れると、シャープのついた音も出題されます。まずはチェックを外した状態で白鍵だけを固めてから、追加することをおすすめします。

あわせて使いたい無料ツール

まとめ

ポイント
  • ト音記号は「ソ」、ヘ音記号は「ファ」の位置を記号自体が示している
  • 中央ドを起点にすると、上下2段がひとつながりに見える
  • 加線は五線の続き。線 → 間 → 線と交互に1音ずつ上がる
  • 数えて分かるではなく形で分かるまで、毎日少しずつくり返す

譜読みは、才能ではなく回数です。毎日5分でも続ければ、ある日ふっと「数えなくても分かる」瞬間が来ます。

その日まで、このページを練習台として使ってください。

なお、楽譜が読めないうちからピアノを弾いてみたいという方には、VRのピアノゲームもあります。楽譜を読まずに、落ちてくる音に合わせて鍵盤を押すだけで曲になります。