音符の名前は覚えたのに、いざ弾くとリズムが合わない。ピアノでつまずく理由の半分は、音の高さではなくこちらです。

リズムは、表を眺めていても身につきません。実際に手を動かして、拍とズレる感覚を味わうのが一番の近道です。

そこで、音符の長さだけを取り出して練習できるリズムトレーニングを作りました。ブラウザでそのまま動きます。アプリのインストールも会員登録も要りません。

※音が出ない場合は、消音モードを解除して読み込み直してください。

2つのモードがあります
  • 長さクイズ
    音符や休符が出てくるので、何拍かを選びます。まずはここから。全10問で1分ほどです。
  • リズム叩き
    1小節のリズムが出て、カウントのあとボタンを叩きます。2分音符・全音符・付点音符は、長さのぶん押しっぱなしにしないと正解になりません。全6小節。

リズム叩きでは、叩いたタイミングが何ミリ秒ずれたかまで表示されます。「走りぎみ」「もたりぎみ」のクセは、自分では気づきにくいものです。

端末ごとの音の遅れは、ホーム画面の「遅延を調整」で測って差し引けます。Bluetoothのイヤホンでは音が0.1〜0.3秒遅れて届くため、有線か本体スピーカーでの利用をおすすめします。

音符と休符の長さ 早見表

まずは全体像です。4分音符を1拍としたときの長さをまとめました。

音符休符長さ4分音符いくつ分
全音符全休符4拍4つ分
付点2分音符付点2分休符3拍3つ分
2分音符2分休符2拍2つ分
付点4分音符付点4分休符1.5拍1つ半
4分音符4分休符1拍1つ分
付点8分音符付点8分休符0.75拍4分の3
8分音符8分休符0.5拍半分
16分音符16分休符0.25拍4分の1

覚えるコツは、4分音符を1つの基準にして、倍か半分かで考えることです。上から順に暗記しようとすると、かえって混乱します。

  • 4分音符の2倍が2分音符、4倍が全音符
  • 4分音符の半分が8分音符、4分の1が16分音符

「1拍」が4分音符とは限りません

上の表は4分の4拍子・4分の3拍子・4分の2拍子のように、拍子記号の下が「4」のときの話です。

拍子記号の下の数字は、何分音符を1拍として数えるかを表しています。たとえば8分の6拍子なら、8分音符が1拍です。

「8分音符は0.5拍」と丸暗記していると、ここでつまずきます。表の数字は絶対的な長さではなく、4分音符を1と置いたときの比だと捉えてください。

全休符だけは少し特別です

全休符は「4拍休む」と説明されることが多いのですが、実際の楽譜ではその小節をまるごと休むという意味で使われます。

そのため、4分の3拍子の小節に全休符が置かれていたら、休むのは3拍です。4拍数えて待たないでください。

付点は「元の長さ+その半分」

音符の右にちょんと点がついたものが付点音符です。長さは元の音符に、その半分を足した長さになります。

付点音符計算長さ
付点2分音符2拍 + その半分の1拍3拍
付点4分音符1拍 + その半分の0.5拍1.5拍
付点8分音符0.5拍 + その半分の0.25拍0.75拍

間違えやすいのは、「半分」が何の半分なのかです。足すのはその音符自身の半分であって、ひとつ下の音符の半分ではありません。

付点4分音符なら、足すのは「4分音符の半分=0.5拍」です。付点は必ず1.5倍になる、と覚えてしまうのが早いかもしれません。

リズムが合わない3つの原因

上のリズム叩きは、叩いた時刻と本来のタイミングの差をミリ秒単位で測っています。そこで引っかかりやすいのは、だいたい次の3つです。

1. 拍を数えず、音符の形だけを見ている

「ここは8分音符だから速く」という見方をしていると、速さは合っても位置がずれます。リズムは、音符そのものではなく拍の中のどこにあるかで決まります。

対策は単純で、声に出して数えることです。8分音符が出てきたら「いち・と・に・と・さん・と・し・と」と、拍を2つに割って数えます。

2. 長い音符を早く切ってしまう

これが一番多い癖です。2分音符や全音符が出てくると、次の音が気になって早めに指を離してしまう

音は切れているのに拍だけは進むので、聞いた印象は「なんとなくスカスカする」になります。本人はミスに気づきません。

上のリズム叩きで長い音符を押しっぱなしにする仕様にしているのは、この癖をあぶり出すためです。離すのが早すぎると、結果に「離すのが早すぎた」と回数が出ます。

3. 休符を待てない

休符は「何もしない時間」ではなく、音を出さないという演奏です。ところが、音が鳴っていないと不安になって、つい早く次を弾いてしまいます。

休符のところでも、頭の中では拍を数え続けてください。手を鍵盤から離しても、カウントは止めないのがコツです。

リズム感を鍛える練習の進め方

弾く前に、手拍子で叩いてみる

いきなり鍵盤で弾こうとすると、指づかい・音の高さ・リズムを同時に処理することになり、脳の負担が大きすぎます。

まず楽譜を見ながら、リズムだけを手で叩く。これだけで、弾いたときの精度がはっきり変わります。上のリズム叩きは、この作業をそのままゲームにしたものです。

遅いテンポで「一度も間違えない」を作る

速く弾けないのは、たいてい遅くても正確に弾けていないからです。

ゆっくりのテンポで通して間違えなくなったら、そこから少しだけテンポを上げて、また通す。この繰り返しが結局いちばん速い道です。上のツールでもテンポを50〜132の間で変えられます。

メトロノームは「合わせる」ではなく「ズレに気づく」ために使う

メトロノームを鳴らしても、音に埋もれてズレに気づけないことがあります。

コツは、クリック音が自分の音でかき消される瞬間を探すことです。ぴったり合っているとクリックが聞こえなくなります。これが一番わかりやすい目印になります。

毎日5分を、週末の1時間より優先する

リズム感は知識ではなく体の反応です。まとめて長時間やるより、短くても毎日触れるほうが定着します。

上のトレーニングは、長さクイズが10問で約1分、リズム叩きが6小節で約1分半です。練習を始める前の準備運動として使ってみてください。

よくある質問

Q1. アプリをインストールしないと使えませんか?

A. 必要ありません。このページに埋め込んであるトレーニングはブラウザの中でそのまま動きます。ダウンロードも会員登録も不要で、スマートフォンでもパソコンでも使えます。

Q2. 判定がずれている気がします

A. 端末によって、音が実際に鳴るまでに数十ミリ秒の遅れがあります。ホーム画面の「遅延を調整」で測ってください。クリック音に合わせて8回ほど叩くだけで、その遅れを判定から差し引きます。

ただしBluetooth接続では0.1〜0.3秒の遅れが出ます。測定してもズレが残るため、有線イヤホンか本体スピーカーをおすすめします。

Q3. なぜ長い音符は押しっぱなしなのですか?

A. 実際のピアノでは、2分音符は2拍ぶん鍵盤を押さえ続けます。叩くだけで正解にすると、この感覚が身につきません。

なお、次の音を弾くために少し早めに離すのは実際の演奏でも普通のことなので、4分の3拍ぶん早く離しても正解になるようにしてあります。伸ばしすぎのほうは、次の音にかぶるので厳しめの判定です。

Q4. 音の高さ(ドレミ)も練習できますか?

A. このトレーニングは長さとリズム専用です。音の高さは扱っていません。

ト音記号・ヘ音記号の読み方は、別のページで練習できます。

Q5. 音符の形や名前が、そもそも分かりません

A. 全音符・4分音符・休符などの見た目と名前は、図解つきで別記事にまとめてあります。先にそちらを読んでから戻ってくると、上のトレーニングが解きやすくなります。

Q6. 3拍子の練習もできますか?

A. 「リズム叩き」を選ぶと、拍子を4分の44分の3から選べます。ワルツのように3拍で数える曲に慣れたいときは、4分の3にしてください。

あわせて使いたい無料ツール

まとめ

ポイント
  • 4分音符を基準にして、倍か半分かで長さを考える
  • 付点はその音符自身の半分を足す。結果は必ず1.5倍
  • 長い音符を早く切らない。ここが一番多い癖
  • 休符でもカウントは止めない
  • 弾く前にリズムだけを手で叩くと、精度が変わる

リズムは、頭で理解した瞬間に弾けるようになるものではありません。手を動かした回数だけ、体が拍を覚えていきます。

練習前の1分でかまいません。上のトレーニングを、今日の準備運動として使ってみてください。

なお、楽譜を読まずにピアノを弾いてみたいという方には、VRのピアノゲームもあります。落ちてくる音に合わせて鍵盤を押すだけで曲になるので、リズムに乗る感覚をつかむ入口としても使えます。