ピアノで美しく響く「王道進行」は、わずか四小節で切なさと高揚感を両立させる王道のコード進行です。

IV→V→iii→viという上昇と下降が織りなす流れをマスターすれば、伴奏づけ・耳コピ・即興・作曲まで一気にレベルアップします。

まずはキー=Cで原型を体に刻み、ステップアップしていきましょう。

王道進行とは?

王道進行(IV–V–iii–vi)は、切なさと高揚感が同居するサウンドが特徴で、ポップスだけでなくベートーヴェンやショパンの一部作品にも似た動きが見られます。

  • キー=C のコード:F → G → Em → Am
  • 数字表記:Ⅳ → Ⅴ → Ⅲm → Ⅵm
  • 響き:爽快・切なさ・“青春感”

王道進行をピアノで覚えるメリット

ピアノで弾くメリット

4 小節という短さでインパクトを生むため、作曲・編曲・即興すべてに応用しやすい進行です。

クラシック好きの方も習得しておくと、既存曲の分析が一段と深まり、伴奏づけが自由になります。

  • 伴奏の即戦力:右手メロディー+左手コードで弾き語りが完成
  • 作曲のテンプレート:メロディーを差し替えるだけで曲が形に
  • 耳コピ速度向上:IV–V の上昇感とⅢm–Ⅵm の下降感を聴き分けやすい

コード構造を体に染み込ませる 3 ステップ

初心者向け ピアノの弾き方と練習ステップ

① ベースを歌う
「ファ–ソ–ミ–ラ」と声に出し、上昇→下降の流れを覚える。

② 左手ベース+右手ブロック
ルート単音+3 音コードで 4 小節ループ。

③ 転回形へ発展
右手コードを最小移動で繋げ、滑らかなボイシングに。

ピアノ演奏テクニック

ピアノ演奏はこんな方におすすめ

王道進行は短い周期で繰り返すため、リズム変化やテンションノートで彩りを加えると単調さを防げます。

  • アルペジオ伴奏:左手はオクターブ→5 度、右手は 1–5–3–5 の 16 分で華やかに。
  • 分数コード:G/B を挟みベースラインをファ→ソ→シ→ミ→ラと滑らかに。
  • テンション追加:F に 9th、G に 13th、Em に 7th を重ねモダン化。

クラシック曲での参考ポイント

クラシック名曲ピアノ楽譜が人気の理由

ベートーヴェン「月光ソナタ」第 1 楽章
ベース進行に Ⅳ–Ⅴ–Ⅲm の流れが登場。

ショパン「ノクターン Op.9-2」
装飾的なアルペジオで Ⅲm–Ⅵm の切なさを強調。

モーツァルト「ピアノ協奏曲第 21 番」第 2 楽章
弦楽が奏でる IV–V–iii–vi の和声感を分析してみましょう。

5 日で身に付く練習メニュー

5 日間で身につけるための練習メニュー

Day 1 – 左手ルート+右手ブロックで 60 BPM ループ
Day 2 – 右手を 8 分アルペジオ化
Day 3 – テンションノートを足して響きを拡張
Day 4 – 転回形ボイシングで手の移動を最小化
Day 5 – G・F・D など他キーへ移調し 12 key 完全制覇

応用アイデア

応用アイデア
  • Ⅲm → Ⅲ7 へ置換し → Ⅵm がよりドラマティックに解決
  • ラテン 3–3–2シャッフル リズムで雰囲気を刷新
  • モーダルインターチェンジ:Ⅳ(メジャー) → Ⅳm(マイナー) で切なさ倍増

よくある質問

Q. 進行が短くてマンネリしませんか?
A. テンション・分数コード・リズム変化を使えば無限に展開可能です。

Q. 初心者でも 1 週間で弾ける?
A. 左手単音+右手ブロックなら 30 分×7 日で完成します。

Q. 移調するときにつまずきます…
A. サークル・オブ・フィフスを参照し、Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵmという“度数”で覚えるとどのキーでも瞬時に置き換えられます。

まとめ

ピアノ コード進行 王道進行を習得すれば、4 小節で感情を揺さぶる伴奏が作れます。

キー=C で原型をマスター → 転回形・テンション・リズム改変 → 全調へ展開、という 3 ステップで演奏&作曲スキルが飛躍的に向上します。

クラシックの分析にも役立つこの進行を、ぜひ日々の練習に取り入れてください。